2020年11月29日07時44分
石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）の本部＝２０１９年７月、ウィーン
【ロンドン時事】石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）加盟・非加盟の主要産油国で構成する「ＯＰＥＣプラス」は、３０日から２日間の日程で閣僚級会合をテレビ会議で開く。会合では来年１月から予定している協調減産の縮小を見送り、現行の減産規模を延長するかどうか議論するもようだ。
新型コロナウイルスのワクチン開発への期待感を背景に、原油価格は回復基調にある。２５日には、代表的指標の米国産ＷＴＩ先物が今年３月以来の高値となる１バレル＝４６ドル台を付けた。
ＯＰＥＣプラスは現在、新型コロナ流行前の需要の約８％に当たる日量７７０万バレルの減産を行っている。今年４月の合意では来年１月から５８０万バレルに縮小する予定。しかし、ロイター通信などによると、欧米や日本の新型コロナの感染再拡大などを背景に、現行の減産規模を維持したまま数カ月程度延長する案が検討されているという。
これに対してはナイジェリアやイラク、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）が慎重姿勢を示しており、２９日に非公式会合で最終調整を行うとの情報もある。
ＵＡＥでは最近新たな油田が発見され、石油埋蔵量は世界６位に浮上した。これを受け、ＵＡＥがＯＰＥＣを脱退するとのうわさもくすぶっている。
原油価格は今年４月に史上初のマイナス価格まで落ち込んだが、その後は着実に回復。ＯＰＥＣプラスが供給を絞り込むことで相場がさらに上昇すれば、日本でもガソリン価格などに反映されることになりそうだ。 
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November 29, 2020 at 05:44AM
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